
バシャーン
バシャーンっ
わっ わっ わっ
おわーーーーっっと
あっ あぶねーーー!!
ここは、由比港の沖、1kmほどの海上。
どんぶらこ どんぶらこ 右に大揺れ、左に大揺れ、うっかりしていると、海のほっぽりだされそう(^^;
じつは、とうとう念願の「桜えび漁」の見学に行ってきました。
午後、4時30分。
自宅から、車で5分のところにある小川港から出船。
20隻の船団を組み、いざ、漁場へ
港内は、静かだったのに、 海上に出ると、かなり風が吹き、波も高い。
でも、そんなことには、おかまいなし。 船は、全速力17ノット(約 時速30km)で、突き進む。
途中、船長さんに色々お話をしてもらった。
まず、船に備え付けてある、レーダーや計器類。
向かって、一番左にあるのが、魚群探知機で、もちろん、桜えびを探すためのもの。右にあるのが、船の周りを映すレーダで仲間の船などを確認できるようになっている。
真ん中にあるのは、ナビゲータ。陸地の地図や、海の深さなどが分かり、向かっていく航路がセットできるようになっていて、これがあれば、夜でも、海岸にぶつかることはない。
日本一深い、駿河湾。
このナビゲータに黒くうつる駿河湾の中央部には、2000mの深さとあり、外洋から早い海流が流れ込み、湾内には、多種多様な魚介類が生息しているという。
さあ、そうこうするうちに、今日の目的地、由比港沖に着く。
今年の春漁は、由比港沖からはじまり、5月のはじめには、沼津の沖に移動。その後、由比港沖に戻ってきたそうだ。
桜えびにも、魚道があって、あちこち、移動するらしい。
毎年、秋には、焼津沖から、大井川沖で、取れるようになるのだが、どこを通って移動するのか?
まだ、生態が明らかにされていず、謎が多い。
とにかく、回遊魚でなく 居付きのエビだけに、乱獲をさけるように、漁獲量を調整しているのだ。
午後18時から、1時間ほどかけて、桜えびの居場所を魚探で探る。
小川、大井川、由比、蒲原の数百隻の船が一同に集まり 海上は、渋滞の状態。あかりをつけて、まるで、お祭りのようだ。
午後7時。
網を入れる。
桜えび漁は、引き網式で行われ、 1つの網を2隻の船で、ゆっくりと、慎重に魚探で、桜えびの群れを確認しながら、船を動かしていく。
「入っていると思うが」
船長が、ボソリっと、自信ありげにつぶやく。網の底につけてあるセンサーの深さが1mほど下がる。
桜えびが網にかかり、網が重くなり、沈んだためだ。
網上げ開始。
2隻の船がつけられ、乗組員12名が総出で、数十メートルの網が引かれる。
「えんやこらせっ」
と平均年齢70才ぐらいの漁師さんたちが揺れる船上で、網をひっぱり上げる。
「入ってる、入ってる」
船長のかん高い声が鳴り響く、かなり大漁のようで、ボクもホッとする。
そのうち、網の中の桜えびの赤い魚群が見えてきた。船のひかりに反応してか、まるで、宝石のようにピカピカっに光り輝きを放つ。

取れた桜えびは、キズがつかないよう 網の中に差し込まれたポンプで、海水とともに吸い込まれ漁師さん達の手によって、船の反対側のある数百のカゴに納められる。
ボクが、その姿をのぞいていると、年配の漁師さんが、ボクに
「ほらっ 食べよっ!」
と 一握りわたされ、ピョンピョン跳ねているエビを口に放り込む。
生まれてはじめて、桜えびの、おどり食いだ。
はじめ、海水の味がしょっぱかったが、エビを噛むと、ほんのりと自然の甘みが口じゅうに広がって、自然の甘さを楽しむことができた。
8時30分
カゴつめ作業が終わると、巻き上げた網にシートをかけ、やっと、小川港に向かう。
真っ暗な海の上を、行きと同じ17ノットの全速力で突っ走る。 船のまわりには、常に、仲間の船の灯りが見えている。
仲間の船の灯りを頼りに、近づかないように、注意しながら、突き進む。
ボクは、この時、一番怖いと思った。 昼間と違い、真っ暗な闇の中。
見えるのは、海岸線を走る車のあかりと、仲間の船のあかりだけ。流木でもあって、ぶつかったら、転覆のおそれもあるからだ。
それでも、漁師さんたちは、いつものことだからか、おしゃべりしながら、気楽なもの。
そのうち、ボクも、その様子をみて、少しは落ち着けた。
1時間半後、見覚えのある小川港がみえてくる。
無事でよかったと、ホッとため息をついた。
大漁だったし、写真も撮れたし楽しかった桜えび漁。
もうそろそろ、春漁も終わりですが、次回は、秋漁がはじまった時に、もう一度乗ることを約束して、漁師さんたちとお別れしたのでした。